ライフシフトについて
「人生100年時代」と言われ、長寿化する人生の中で、生活の場面もさまざまに変化しています。人生の節目や転機というと少し大げさかもしれませんが、私たちは小さな転換点を繰り返しむかえており、その先のより良い選択肢を選びたいと考えます。その変化を自分で考え、選びつつ、暮らしや地域との関係をより豊かに築いていこうとする動きが「ライフシフト」注1）と呼ばれる考え方です。
コロナ禍以降は特に、「リモート・ワーク」「コワーキング」「副業」「小商い」など、「ライフシフト」につながる新しい働き方やビジネスに関する方法に注目が集まっています。
注１）リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著、池村千秋訳、「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」、東洋経済新報社、2016年
空き家の利活用とライフシフト
暮らしや働き方の新しい選択肢をつくるために、これまでとは異なる仕事場やお店などを持ちたい、また、住まい・職場に続く第三の場所（サードプレイス）を持ちたい、と考える人もいると思います。新しく自分の場所を持つためには、一定のお金がかかりますが、最初は小さく始めたい、できれば安く始めたいと思うときに検討できるのが、空き家や中古物件の利活用です。空き店舗を居抜きで活用したり、小規模な改装を加えたり、ＤＩＹ（自分たちでつくる）でリノベーションしたりすることで、初期費用を抑えつつ、自分のイメージに近い場所をつくることができます。高岡市には、まちなか地域を始めとして、小さく始めるのに適した空き家や不動産物件が数多くあります。また、空き家や中古物件を少し違う視点で紹介するＷＥＢサイトもあります。
「高岡市空き家・空き地情報バンク –暮らし望想編-」https://www.takaoka-kurashi-mo-so.net
近年での高岡での動き
高岡市では、山町筋・金屋町の伝統的建造物群保存地区を中心に、古い建物を活かしたお店や人の集まる場所が近年多くできています。また、坂下町、末広町、宮脇町、大手町など、古くからの商店街沿道にも新しい場所が生まれてきています。
これらの先駆的な取り組みから、リノベーションの仕方やお店の開業ノウハウなどを学ぶことも大事ですが、新しい取り組みを始めた人のライフシフトの考え方を聞いたり、新しい挑戦をサポートする仕組みや資金・事業のプランづくりなどを学んだりすることが、自分のライフシフトを考える上のヒントになります。
今回企画した「暮らし×場づくりのススメ」は、高岡のまちとその近隣地域でライフシフトを実践した先輩たちに教わったり、おすすめの物件を見学したりしながら、自分独自のライフシフトについて考えてみるプログラムです。
- 主催：
- 高岡市空き家活用推進協議会
- 運営：
- 酒井誠（空き家活用推進協議会会長）
清水悟(有限会社酢谷不動産/株式会社つつつ)
山本響(東京工業大学) - 協力：
- 真野洋介（東京工業大学 准教授）
有限会社酢谷不動産
